Date: 2月 21st, 2009
Cate: 真空管アンプ, 長島達夫
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真空管アンプの存在(その27)

ステレオサウンド別冊として刊行されていたHigh-TechnicシリーズのVol.2は、
長島先生が一冊すべてを書き挙げられたMCカートリッジの本だ。
すこし脱線するが、世界のMC型のいろいろと題して、
当時発売されていたMCカートリッジの内部構造図が、21機種分掲載されている。
ダンパーの形状、マグネットの形状や大きさ、コイルの巻き方、引き出し線がどこから出ているかなど、
個々のカートリッジの詳細がわかる、
ひじょうに充実した内容で、ここだけでも、この本は価値は十二分にあるといえるものだ。

この内部構造図を、実際にカートリッジを分解して、わかりやすいイラストを描かれたのは、
目次のイラストのところに名前がある、神戸明(かんべ・あきら)さんだ。
瀬川先生のデザインのお弟子さんだった方だ。

長島先生による「すぐれたMC型カートリッジの性能をひきだすための七章」、
 第一章:MC型カートリッジからみたヘッドシェルについて
 第二章:MC型カートリッジとトーンアームの相性
 第三章:MC型カートリッジとヘッドアンプおよびステップアップ・トランス
 第四章:プレーヤーシステムはMC型カートリッジにどんな影響をおよぼすか
 第五章:MC型カートリッジからみた望ましいプリアンプとは
 第六章:MC型カートリッジからみた望ましいパワーアンプとは
 第七章:すぐれたMC型カートリッジの性能を十全に発揮させるためのスピーカーシステムとは

この記事も、オーディオの勉強に役立った。
オーディオに興味をもちはじめて2年目、15歳の時に、この本を読んだ。
中途半端な技術書を、この時期に読んでいなくてよかった、といまでも思う。
私にとって、この本は、絶妙のタイミングで現われてくれた。幸運だった。

第三章:MC型カートリッジとヘッドアンプおよびステップアップ・トランスで、
ジョン・カールが考案したローノイズの手法を紹介されている。

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