Date: 6月 14th, 2011
Cate: モノ
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モノと「モノ」(その5)

CDが登場したときに、LPに比べてディスクのサイズが小さい、ジャケットのサイズが小さい。
このことによって、レコードというモノとしての魅力が半減したとか、失われたなどといわれた。

LPは直径30cm、CDは12cm。
見た目もずいぶん違う。質のいいLPの漆黒の艶っぽさは有機的な感じを与えてくれるのに対し、
CDは無機的といえなくもない。

当然のことながらジャケットのサイズも大きく違う。
それにLPの場合、ジャケットは文字通りジャケットである。
CDはプラスチックのケースに収まっていて、いわゆるジャケットはライナーノートである。

LPではレコードをかけるたびにジャケットに直接にふれる。
そこにジャケットの紙の匂いがある。
LPそのものにも匂いがある。
その匂いには、つくられた国柄による独特のものがある。

LPには手ざわり、そして匂いと触覚に関係してくる要素がある。

LPにはジャケットとディスクそのものとの相乗効果で、CDよりもモノとしての存在感は大きい。
そして乱暴に扱えば簡単に傷ついてしまうことも、LPに対する愛着、思い入れを増していってくれる。

CDは、LPよりも便利になっている。
サイズは小さくても、収録時間も長いし、ひっくりかえす手間も入らない。
多少盤面が傷がはいっても、再生に支障はない。取扱いが楽である。
そのことは本来メリットであるべきことなのに、
LPとの対比では、愛着、思い入れがわきにくいという面から、ネガティヴに捉えられることもある。

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