ワイドレンジ考(その59)
瀬川先生の4ウェイ構想の記事をよんだときに、
タンノイ同軸型ユニットから発展させていく、という案を私なりに考えたことがある。
10cmから20cmくらいのフルレンジユニットから発展させていく4ウェイ構想の最初を、
タンノイの同軸型ユニット、それも38cmや30cm口径ではなく、
いちばん口径の小さな25cmのHPD295でいくというものだった。
25cm口径ならば、JBlの4343のミッドバス2121の口径は同じ。
すでに、4343のミッドハイに相当する高域ユニットも、同軸型ユニットだからすでにあるわけで、
HPD295を中心ユニットとして、ウーファーとトゥイーターをつけ加えて、4ウェイに仕上げる。
タンノイからはウーファー単体は発売されていなかった(ずっと以前は発売されていたが)ので、
ウーファーには同じイギリスということで、ヴァイタヴォックスかな、
トゥイーターは、これまたタンノイからは単体のユニットは出ていないから、
テクニクスの10TH1000(リーフ型)かパイオニアのPT-R7、
もしくはトゥイーターをネットワークではなく、専用アンプを用意して鳴らすのであれば、
能率が多少低くても使えるので、デッカのDK30を、
マークレビンソンのHQDシステムのアイディア拝借してホーンを外して使う、とか、
そんなことを考えていた時期がある。
だからバッキンガムがタンノイから登場したときには、全体の構成にやや物足りなさは感じながらも、
構想には惹かれるものがあった。
同軸型ユニットには、アルテックもある。
でもアルテックには、604-8Gしかなかった。
タンノイのように口径のヴァリエーションはなかった。