Date: 5月 12th, 2011
Cate: 平面バッフル
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「言葉」にとらわれて(その1)

シーメンスのコアキシャルは平面バッフルにとりつけていたことは、すでに書いた。
このときの平面バッフルは、ウェスターン・エレクトリックのTA7396という、
18インチ・ウーファーTA4181Aを4年とりつけた大型のシステムの両側につけられていたバッフルを、
ほぼデッドコピーしたもので、サイズはW100×H190cmの、米松合板によるもので、
補強棧のいれかたもTA7396そのままである。

これを6畳もない、そんなスペースに、文字通り押し込んで鳴らしていた時期が、私にはあった。

音場感再現を重視する人の中には平面バッフルに否定的な意見をもつ方がいる。
バッフル面積が広いだけで、音場感が阻害される、ということだ。

そういうひとにとっては無限大バッフルなんて、悪夢でしかない存在になるだろうが、
平面バッブルの行きつくところは、無限大バッフルであり、
疑似的にでも無限大バッフルを実現するため、スピーカーを広い砂浜に埋め込み、
そのスピーカーの特性を測定するということが、昔は行われていた。

実際のリスニング環境では無限大バッフルは、どうやっても実現はできない。
だからか、2.1m×2.1mのバッフル・サイズがひとつの実現できる理想値のひとつのようになっている。

このサイズの平面バッフルを置いて、さらに左右のバッフルの間を開けることができる部屋となると、
そんな贅沢を空間を用意できる人はごく限られる。

だからもしすこし現実的なサイズと横幅がまず縮められる。
それでも私が使っていた平面バッフルのように高さが1.9mもあると、
それが2本、比較的近い距離にあると、そびえ立っている感が強い。
となると、高さも縮めることになり、最低限のサイズと1m×1mがある。

あらためていうまでもなく、サイズ(面積)が小さくなれば、低域のそんなに低いところまで出てこなくなる。
もうすこし低いところまで、ということになると、サイズは増していくしかない。

平面バッフルを使っていたとき、この音のまま、
それは無理なことはわかっているから、できるだけこのままで、もうすこしサイズを縮小できないものか、
いいかえれば見た目の圧迫感を減らせないものか、とあれこれ考えた。

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