Date: 11月 6th, 2025
Cate: 測定
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測定についての雑感(その6)

アマチュア無線をやりたくて、あの頃読んでいた初歩のラジオには、日置のテスターの広告が毎号載っていた。
単なる製品紹介の広告ではなく、ちょっとしたエピソードのような広告だったと記憶している。

毎号楽しく読んでいたし、テスターは必需品だとも思っていたから、
テスターを買うならば、日置のテスターと思っていたのはオーディオに興味を持つようになる少し前だった。

中学生のころだったから、他のテスターのメーカーも知らなかった。日置のテスターならば間違いないはずと思っていた。

実際、私が最初に買ったのは、日置のテスターだった。一番いいテスターは買えなかったけれど、
初歩のラジオの広告を見ていて、これを使いたい、と思ったテスターを、なんとか買ったものだ。

一万円はしなかったけれど、それほど安いモノではなかった。
もちろんデジタルテスターではなく、針が触れるアナログ式テスターである。

サイズも小さくはなかった。
この日置のテスターで、計れるものは計ってみた。抵抗の値だとか、アンプのアース電位とかもだ。

あの頃はテスターはテスターという認識だったけれど、テスターも測定器である。

いま、どうなのだろうか。テスターを持っていないオーディオマニアも、けっこういるのかもしれない。

と、ここまで書いて、日置って、今もあるのだろうか、と検索してみたら、私が想像していた以上に大きな会社だった。
創業1935年と、ウェブサイトにあった。

こういう会社が、あの当時、初歩のラジオに、ああいう広告を出してくれていたのか、とちょっと感謝している。

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