WADAX Studio • Player Collection(その1)
二十年ほど前に、ある輸入元の社長に、
これからはスペインの時代だ、と言ったことがある。
スペインですか……、とまともに取り合ってくれなかったし、
事実、そのころは、このブランド、どうですか、と言えるだけのメーカーもなかった。
いまはどうかというと、WADAXがある。
WADAXというブランドを知るきっかけは、MQA対応ということからだった。
数年前に、だからブランド名義だけは目にしていた。その時は、WADAXのウェブサイトを見ることはしなかった。
なんとなくブランド名に、ピンとくるものがなかったから、というどうでもいい理由だった。
昨晩、ふとWADAXのこと、というよりブランド名だけを思い出した。
どんなMQA対応の機器を作っているのか、そのことだけを確かめよう、
それにもしかすると、もうMQA対応をやめているかもしれないから、そのことを確かめておこう──、
この程度の関心しか持ってなかった。
WADAXのウェブサイトを見た。
かなり個性的なメーカーだな、と製品の写真を見てまず思った。
それから目に入ってきたのは、Spainの単語だった。
そうなると関心のボルテージがあがってくる。
Studio • Player CollectionというCDプレーヤーがある。
SACDにも対応している。そして私がいちばん関心のあるMQAに対してだが、フルデコードである。
メリディアンのUltra DAC推しの私だけれど、CDプレーヤーは一体型を好ましく思う方だ。
音を聴いてしまうとUltra DACが単体D/Aコンバーターであることを認めるしかないわけだが、
それでもUltra DACの音のまま、一体型CDプレーヤー、
しかもSACD対応のモノがあれば、というおもいも持ち続けている。
もちろんMQA対応でなければならない。
Studio • Player Collectionが、どの程度の実力なのか。私は何も知らない。
それでもStudio • Player Collectionは、聴いたみたい。
決して安くない(かなり高価だが)、くり返すが聴いてみたい。
残念なことに、いまのところ日本に代理店はない。