VUメーターのこと(その27)
メーターをもつオーディオ機器は、
カセットデッキやオープンリールデッキなどもある。
これらのテープデッキ類とパワーアンプとの大きな違いは、
シンメトリーな配置かどうかが挙げられる。
パワーアンプのメーターの配置にもいくつかあるが、
ステレオ仕様の場合、シンメトリーな配置のモノが多い。
私が毎日眺めているSAEのMark 2500もシンメトリーなパネルフェイスである。
つまりメーターが、人の目に相当するようにみえるし、
パネルそのものが人の顔を連想させることもある。
そしてメーターの大きさや色、フロントパネルの色、質感、
そしてスイッチ類の数、配置によって、
その顏は精悍にみえるモノもあれば、どこか笑い顔のようにみえるモノもある。
無表情にみえるモノもあるが、こういうアンプはあまり顔を連想させない。
マッキントッシュのパワーアンプはソリッドステートになってから、
ほとんどの機種にメーターがついている。
けれど昔の機種はシンメトリーではなかった。
たとえばMC2300。二つのメーターは無かって左側に寄っていた。
MC2300の後継機、MC2500もツマミが一つ増えたけれど、
それ以外に関してはMC2300と同じだった。
MC2500の後継機、MC260になってからシンメトリーな配置に変更になった。
大きな変更とはいえないまでも、受ける印象の違いは小さいとはいえない。
MC2300には、どこか凄みのようなものが感じとれた。
それがMC2600になると、それは感じとれない。
MC2300とMC2600、デザインはほぼ同じであっても、メーターの配置を含めて細部が違う。
フロントパネルの色、仕上げも違う。
それらを含めての全体の印象であることは理解しても、
人の顔を連想させるかどうか、それによるものではないのか。