オーディオ評論家は読者の代表なのか(その22)
別項で、「老いとオーディオ(とステレオサウンド)」というテーマで書いている。
ステレオサウンドそのものが老いていっている、と感じているわけなのだが、
誌面に登場する人たちも老いていっている一方だ。
特に試聴テストを行っている人たちは60より下の人はいない。
このことについては、「老いとオーディオ(とステレオサウンド)」の項で書こうかな──、
と最初は思っていたけれど、ここにしたのは「オーディオ評論家は読者の代表なのか」、
このテーマこそが試聴テストのメンバーの若返りをはからない編集部の意図がある、
そんなふうに考えることもできるからだ。
別項で取り上げているstereosound_mediaguideというPDFがある。
ステレオサウンドの媒体資料である。
それによるとステレオサウンドの読者の年齢構成(2020年時点)は、
19才未満 2%
20〜29才 3%
30 〜39才 11%
40〜49才 21%
50〜59 才 26%
60 〜61才 28%
70〜79 才 7%
80 才以上 2%
となっている。
読者も高齢化しているわけで、
それだからこそオーディオ評論家も高齢化のままでいい、ということなのかもしれない。
そんなことないと信じたいのだが、でもそんなことがありそうなくらいに、
そして心配になるくらいに試聴メンバーの高齢化は放っておかれている。
オーディオ評論家は読者の代表なのだから、若い読者が少ないステレオサウンドにおいては、
オーディオ評論家は読者と同じように高齢化していく方がいい──、
そういうことなのか。