カセットテープとラジカセ、その音と聴き方(余談・その25)
東芝ライフスタイルから、TY-XKR1というラジカセが先日発売になった。
ラジカセといっても、いまではCDラジカセが一般的になり、
カセットテープがついていないモノもある。
TY-XKR1は文字通りのラジカセ(ラジオとカセット)で、
スピーカーは10cm口径のコーン型が一発。モノーラル再生仕様である。
外形寸法はW26.5×H12.3×D10.0cmと、むしろ小型。
私が中学生の頃、使っていたラジカセよりも小さい。
価格は八千円ほど。
ちょっと買ってみようかな、という気持になった。
ここ二年ほど、グラシェラ・スサーナのカセットテープ(ミュージックテープ)を、
十本ほどヤフオク!で落札している。
これらスサーナのテープを、いまTY-XKR1で聴いたら、どんな感じなのだろうか。
TY-XKR1にドルビーはついていない。そうだろう、と思う。
いまドルビー搭載のラジカセ、カセットデッキの新製品はないのだから。
ドルビーなしでも、まったくかまわない。
私が落札したスサーナのミュージッテープのうち、ドルビーなのは一本だけ。
あとはドルビーはかかっていない。
それにTY-XKR1は外部入力端子がついている。
ここに、iPhone+PAW S1の出力を接続して聴いてみるのもいいかも──、
そんなことも想像している。
TY-XKR1の音に期待しているわけではない。
それでも、カセットテープをモノーラルで再生して、いまどう感じるのか。
三年前の7月のaudio wednesdayで、
グッドマンのAXIOM 150でのモノーラル再生を行っている。
ソニーのカセットデッキにマッキントッシュのプリメインアンプ。
モノーラル再生とはいえ、そこそこのシステムでの音だった。
TY-XKR1は、ラジカセ。
比較にならないほど貧弱なシステムといえる。
その音は、三年前の音ともずいぶん違うはず。
四十数年前、ラジカセで聴いていた音と、どれだけ違うのだろうか。
違いを聴きたいのではなく、どう感じるのかの違いを知りたい。