Date: 9月 19th, 2022
Cate: 真空管アンプ
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五極管シングルアンプ製作は初心者向きなのか(50CA10単段アンプ・その11へ、さらに補足)

武末数馬氏のECC81、上杉先生のECC82、
どちらも八本のプッシュプルのパワーアンプに以前から関心を持ちながらも、
今回50CA10の単段シングルアンプを優先して作るのには、
手元に来たある人の50CA10のシングルアンプという、いわば素材となるアンプがあるからだ。

それでもECC81、ECC82の八本パラレル・プッシュプルアンプを作ろうと思えば、
ある程度の部品は揃っている。

なのに単段シングルアンプにこだわるのは、
信号経路をかなり短くできるということが、もう一つの理由といえなくもない。

真空管のパワーアンプで信号経路を極力短くすることに、どれだけの意味があろうか。
出力トランスの巻線の長さを考えれば、
入力から出力トランスの一次側巻線までの信号経路を短くしても、
割合で考えればあまり意味のある、効果のあることではないのではないか。

そうは思いながらも、単段シングルアンプならば入力端子から出力トランスまでの信号経路は、
わずかばかりで仕上げることはできるわけでは、
例えばシェルリード線を交換した時の音の違いの大きさを思い浮べたりもする。

カートリッジ内の巻線、トーンアーム内の配線、トーンアームからアンプまでのケーブル、
これらトータルの長さからすればシェルリード線の割合はわずかだ。
なのにシェルリード線を交換すると、少なからぬ音の違いが生じる。

だからいまでもシェルリード線は各社から発売されている。
この経験があるからこそ、その先に長いもの(出力トランス)が存在していても、
そこまでの配線をできるかぎり短くすることが、決して無意味とは思えないし、
シェルリード線のように、割合からするとかなりの音の違いになってあらわれるかもしれない。

ECC81、ECC82八本パラレルのアンプも単段構成にすることはできる。
それでも信号経路は、どうしても長くなってしまう。

長くなってしまうことよりも、短い信号経路は長い信号経路が混在することになる。

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