Date: 8月 10th, 2022
Cate: 戻っていく感覚
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ラックス MQ60がやって来る(その8)

ラックスのMQ60がやって来たら、まずやることは決っている。
各部のチェックと整備である。

すでに書いているように、私のところに来るのはラックスキットのKMQ60だから、
その組立ての技術に関しては、中を見るまでわからない。

しっかりしたハンダ付けがなされているのか、そうではないのか。
とにかくMQ60がやって来たら、だからチェックとなる。

チェックと整備のあとは、
まずCR方式をトランスの巻線すべてに試してみたい。

電源トランスの一次側と二次側。
MQ60の電源トランスの場合、二次側の巻線はB電源のほかに、
電圧増幅管用のヒーター、それから固定バイアス用の三つの巻線がある。

電源トランスに関してもCR方式が効果があるのはすでに試して確認している。
だから、ここでの楽しみはヒーター用と固定バイアス用の巻線に対して、
どの程度効果があるのかだ。

それからもっと興味があるのは、出力トランスである。
ここも一次側、二次側の巻線に対して行うわけだが、
試してみないとなんともいえないのは、
二次側の巻線に関して、どう対処するかである。

MQ60の出力トランスはOY15である。
4Ω、8Ω、16Ωのタップがある。

8Ωのスピーカーならば、とうぜん8Ωの端子に接続するわけだが、
この時、CR方式は8Ω用の巻線に対して入れた方がいいような気はする。

けれど出力トランスの二次側からのNFBは16Ωのところから還っている。
ならば16Ωの巻線に対してもCR方式は必要となるのか。

このあたりは実際に音を聴きながらの判断になる。

そしてもうひとつ、どうなるのだろうか、と楽しみにしているのが、
真空管のヒーターに対してCR方式は効くのかどうかだ。
出力管の50CA10のヒーターは50V、0.175Aである。
50CA10の6.3V規格の6CA10は6.3V、1.5Aである。

ヒーターの直流抵抗値は、50CA10が約285.7Ω、6CA10が4.2Ωと、
ずいぶんと値に違いがある。

CR方式が真空管のヒーターに対しても効果があるとすれば、
より抵抗値の高い50CA10のほうが、より効果があるという予測もできる。

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