陰翳なき音色(その4)
さっきTIDALで、マルティン・フレストの“Night Passages”を聴いていた。
“Night Passages”は昨日発売になったばかりのソニー・クラシカルからの新譜。
TIDALでは96kHzのMQA Studioで聴くことができる。
e-onkyoでは、96kHzのflacである。
マルティン・フレストは、クラリネットの魔術師と呼ばれている、らしい。
そのことは、聴けばわかる。
クラリネット奏者にそう詳しくない私だけど、
フレストのクラリネットの演奏技術の高さは、
一曲目の頭を少し聴いただけでも、すぐにわかる。
それに録音もいい。
MQAで聴いていると、よけいにそう感じる。
MQAによる音の良さに関しては、別項で書くつもりなのでここでは省略するが、
フレストの演奏を聴いていて、
なにもここでのテーマである「陰翳なき音色」だと感じたわけではないことは、
さきに書いておく。
なのに、ここでフレストの“Night Passages”を取り上げているのは、
ふとウラッハのことを思い出したからである。
ウラッハとは、レオポルト・ウラッハのことであり、
ウラッハは1902年生れのクラリネットの名手である。