4343と国産4ウェイ・スピーカー(その37)
エンクロージュアの仕上げで、スピーカーの音は変る。
ツキ板と塗装の違いもあるし、
塗装にしても、一回だけの塗装と2回、3回と重ね塗りしたものも違うし、
一般的なウレタン塗装と、ダイヤトーンがDS10000で採用した漆黒塗装でも、大きな違いがある。
エンクロージュア表面の仕上げが音に影響することは、具体例を細かく挙げなくても周知のことだろう。
エンクロージュアの表面は、なにも表から見えているだけではなく、
エンクロージュア内部から見れば、内側もまた表面である。
外側の表面を丁寧に仕上げているスピーカーでも、エンクロージュア内部、
内側の表面を仕上げているものは、おそらくほとんど存在しないだろう。
けれど、エンクロージュア内部の音は、吸音材の違いが音となって表われるように、封じ込められるものではない。
手間もお金もかかるのはわかっている──。
聴感上のSN比をさらに高めるためには、内側の表面も仕上げたほうがいい。