B&W 800シリーズとオーディオ評論家(その8)
昨日(9月1日)、B&Wの新しいスピーカーシステムの情報解禁だった。
フラッグシップモデルの801 D4が、ステレオサウンド冬号の表紙になるのか。
もしなったとしたら、また代り映えのしない表紙になるのか──、
そんなことを思いながらも、新しいB&Wのスピーカーにワクワクしていなかった。
今回も、オーディオ雑誌での評価は高いものだろうし、
そのことに異を唱えるつもりはない。
聴けば、前シリーズよりも改良されているのは、きちんと聴きとれるであろう。
ケチをつけるところなんて、ほとんどない出来になっているはずだ。
優秀なスピーカーだし、その優秀性はより高くなっている──、
このことはB&Wの800シリーズに関しては、音を聴かなくてもいえること。
なのにワクワク感が、私にはまったく感じられない。
私と反対に、早く聴いてみたい、という人も少なくないはずだ。
その人たちは、ワクワク感があるのだろうか。
そのワクワク感と私のワクワク感は、どう違うのか。
そこを知りたいと以前から思っているのだが、
私の周りのオーディオマニアで、B&Wの800シリーズにワクワクしている人は一人もいない。
ワクワク感とは、曖昧な表現でしかない。
ワクワクした(しない)──、
このことをきちんと言葉で伝えるのは、なかなかに難しい。
ワクワク感については、項を改めて書くつもりだが、
今回の新しい800シリーズにワクワク感をおぼえないのは、
そこにワクワク感があったとしても、
それはこれまでのワクワク感の延長だからなのかもしれない。
これからのワクワク感がないからなのかもしれない。
このことは800シリーズが、定評あるモデルの改良版から来ることなのか、
他に理由があることなのか。