Date: 8月 18th, 2021
Cate: 戻っていく感覚
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SAE Mark 2500がやって来る(コントロールアンプのこと・その9)

ステレオサウンド 49号の新製品紹介の記事冒頭の対談で、
井上先生と山中先生は、C4について次のように語られている。
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井上 この製品をみていると、音的にも内容面でも現在は本当に従来からあるオーソドックスな管球アンプのイメージは完全に改めなくてはならない時代になったことをはっきりと感じますね。前号で紹介したコンラッド・ジョンソンは、管球式コントロールアンプとして新しい時代の音を聴かせてくれたのですが、内部をみてみると割合トラディショナルな回路構成になっていました。それが、このプレシジョン・フィデリティでは、内容的にも管球式アンプの新しい動きが顕著にみられます。このアンプでは、真空管はもはや新しいディバイスとして扱われているといってもいいのではないでしょうか。
山中 多分昔のオーソドックスな管球アンプを実際には体験していない人達が、ソリッドステートアンプをつくってきて、そして真空管という新しいディバイスを再発見し、そのメリットを活かそうとしたアンプといえばその意味あいをはっきりさせることができると思います。
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コンラッド・ジョンソン、プレシジョン・フィデリティに続いて、
アメリカではビバリッジ、ミュージックリファレンス、カウンターポイントなどが登場してくる。

これらのブランドの管球アンプは、井上先生、山中先生が語られているグループに属する。
新しい管球アンプといえるわけだが、
造りという面では、その新しいさを諸手をあげて歓迎はできないレベルだ。

ここまで書いてきて、一つ忘れていたブランドを思い出した。
パラゴンオーディオである。

ステレオサウンド 47号、五味先生のオーディオ巡礼に登場している。
日本に正規の輸入元はなかったはずだ。
このブランドの実力は、どれほどだったのだろうか。

このパラゴンオーディオの製品もそうだが、
どの管球式アンプもプリント基板を使っている。

これらのブランド以前にも、プリント基板を使っていた管球式アンプはある。
有名なところではダイナコがある。
それから日本のラックスもそうだった。

ラックスといえば、
コンラッド・ジョンソン、プレシジョン・フィデリティよりも先に登場していたCL32、
この薄型の管球式コントロールアンプは、新しい管球式アンプの流れのなかでは、
ほとんど語られることはなかったように感じている。

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