Date: 8月 4th, 2021
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サー・コリン・デイヴィスのベートーヴェン 序曲集(その2)

今日、TIDALで、コリン・デイヴィスのベートーヴェンもMQAになっているのに気づいた。

急にソニー・ミュージック、ソニー・クラシカルはMQAに積極的になったようだ。
クラシックだけでなく、ジャズも、ポップスもMQAになっているのが、けっこうある。

ジョージ・セルのベートーヴェンの交響曲第七番もなっていた。
192kHzのMQA Studioである。

これがじつにいい。
セルはもともと好きな指揮者の一人だったが、
こんなにすごかったのか、と再認識しているくらいにいい。

今回のソニーのMQAは、私が見た範囲ではすべてMQA Studioである。
コリン・デイヴィスのベートーヴェンは比較的初期のデジタル録音だから、
MQA化はあとまわしにされるのかと、勝手におもっていた。

ところがこんなに早くMQAで聴ける。

どれで聴くのがいちばんなのか。
それは、聴いた人それぞれが判断すればいいことで、今回のMQAの登場は、
コリン・デイヴィスのベートーヴェンの序曲集を聴く選択肢が一つ増えた、ということ。

以前書いていることだが、
2007年のインターナショナルオーディオショウのあるブースでは、
このコリン・デイヴィスのSACDが、ひどい音で鳴っていた。

私は菅野先生のところで三回、コリオランを、
エグモントを一回聴いていて、その音がこの録音・再生のリファレンスとなっている。

自分のシステムでも聴いている。
なのに、2007年のインターナショナルオーディオショウでの、あるブースの音は、
音がひどいというよりも、コリン・デイヴィスのベートーヴェンだ、すぐには気づかないほど、
音楽的に変質してしまっていた。

ほかのブースでは、ブースに入った時にかかっていれば、
すぐにコリン・デイヴィスのベートーヴェンだとわかるのに、
そのブースでは、コリオランが鳴っていたにもかかわらず、
まず、この曲なんだっけ、という一瞬ではあったけれど、考えてしまった。

そして、コリン・デイヴィスの演奏だと気づくのに、また少し時間を必要とした。
気づいたあとでも、ほんとうにコリン・デイヴィスの演奏? という鳴り方だった。

このことを書いた時は、どのブースなのかはあえて書かなかった。
あれから十年以上経っている。書いておこう。

コリン・デイヴィスのベートーヴェン(エソテリックのSACD)がひどい鳴り方だったのは、
エソテリックのブースだった。

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