SAE Mark 2500がやって来る(2500と現代アンプのこと・その1)
昔、オーディオ雑誌の読者の相談コーナーに、
○○製のアンプの音が気に入っている、
このアンプの音を活かすスピーカーを教えてほしい、というのが、わりとあった。
瀬川先生は、この手の質問をばっさりと切られていた。
スピーカーが主役であり、スピーカーが決ってから、
そのスピーカーをいかにうまく鳴らすか、そのためのアンプ選びだ、と。
そういう趣旨のことを、熊本のオーディオ店に来られている時も話されていた。
そうである、気に入っているスピーカーがなければ、
ある意味、オーディオは始まらない。
今回、SAEのMark 2500を手に入れた。
鳴らすスピーカーは、コーネッタである。
Mark 2500とコーネッタは同時代である。
1970年代後半の音を聴くうえでは、興味ある組合せではあるが、
スピーカーは古いままでも、アンプ、特にパワーアンプを最新のモノにすることで、
聴き馴染んだスピーカーから、新しい魅力を抽き出すこともある。
昨年後半、喫茶茶会記では、マッキントッシュのMA7900で鳴らした。
最新とまではいえないMA7900だが、古いアンプではない。
現代のマッキントッシュのプリメインアンプといえる製品だ。
コーネッタは四十年以上前のスピーカーだが、
だからといって古いアンプで鳴らさなければならない、なんてことはない。
なのに、Mark 2500を手に入れて、浮れている私がいる。
そのことは、
つまりは私にとってMark 2500は、現代アンプに負けない魅力を持っている、ということなのか。
だとしたら、現代アンプとの比較ということで、どのアンプを持ってくるのか。
Mark 2500は四十年前に650,000円だった。
ならば、いまの同価格のアンプとの比較なのか。
Mark 2500は、あの時代、最高級パワーアンプの一つだった。
ならば、現代の、そういえるアンプとの比較となるのか。
Mark 2500は、ヤフオク!で五万円(送料込み)ほどで手に入れた。
ならば、五万円クラスのアンプと比較すべきなのか。