SAE Mark 2500がやって来る(2500と2400の関係)
Mark 2500の時代、Mark 2400というモデルもあった。
2500が300W+300Wに対し、2400は200W+200W。
パネルフェイスは、2500と2400は基本的に同じで、
2500には入力レベル調整のプッシュボタンがあるのが、2400にはないぐらいだ。
小さな違いなのだが、製品を前にすると、
この違いはけっこう大きくて、2500のほうに、私は魅力を感じる。
外形寸法は2500がW48.3×H17.8×D40.0cm、2400はW48.3×H17.8×D28.0cm。
重量は、2500が26.4kg、2400が19.1kg。
価格は2500が650,000円のときには、420,000円だった。
Mark 2500は、中学生にとっては手の届かない存在だった。
だからといってMark 2400も無理だったのだが、
それでも2500と2400の価格差は小さくない。
2400の音は聴いていない。
Mark 2400はステレオサウンドにもそれほど登場していない。
41号の特集「世界の一流品」で岩崎先生が書かれているくらいだ。
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MK2400も、決してプラックフェイスという外観だけに止まらず、技術的な内容もさらにその音にも、はっきりと感じられる。きわめてスッキリして、透明そのもの、無駄を廃した端正の極地といったような音だ。
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同じページで、瀬川先生がMark 2500について書かれている。
どちらもいいパワーアンプなんだ、と思いながら読んでいた。
その数年後、熊本のオーディオ店に定期的に来られていた瀬川先生が、
「SAEのアンプでいいのは、2500だけ」、そんなことをいわれていた。
そうなのか、2500と2400は、けっこう違いがあるのか……。
よく似ているモデルなのに。
そんなことを思いながら、瀬川先生の話をきいていた。
Mark 2400の音を聴いていない。
実際のところ、2500と2400の音の違いがどれだけなのかは確認できないでいる。
回路図を比較すると、2500も2400もほほ同じといっていい。
出力段の規模が、2500は2パラレルなのに対して2400はパラレルではないことぐらいだ。
回路図だけでみれば、2500と2400の音の違いは小さいはずなのだが、
2500と2400はコンストラクションが大きく違う。
この違いはそうとうに大きく音にあらわれるであろう。
それだけに、いま程度のいい状態の2400があれば、2500と比較試聴してみたい。