Date: 4月 10th, 2021
Cate: ディスク/ブック
Tags:

クルレンツィスのベートーヴェン(その1)

数年前、あるところでクルレンツィス指揮のチャイコフスキーを聴いた。
チャイコフスキーはあまり聴かない。

クルレンツィスのチャイコフスキーが話題になっていたことは知っていたけれど、
積極的に聴こうとはしていなかった。
そこに聴く機会がおとずれた。

おもわずCDを買って帰ろうか、とした。
けれどハイレゾリューションで録音されているわけだから、
CDではなく、もっと優れた媒体で聴きたい、とおもったことがひとつと、
やっぱりチャイコフスキーだったこともある。

それでもクルレンツィスのチャイコフスキーは気になっていた。
とはいえ、このころはまだメリディアンの218は導入していなかったし、
SACDプレーヤーも持っていなかった。

そのクルレンツィスが、ベートーヴェンを録音しはじめた。
ベートーヴェン生誕250年の昨年、交響曲第五番が出た。
七番も秋に発売予定だったのが、コロナ禍の影響で発売延期。

つい先日、発売になった。
五番ももちろん聴いている。
正直なところ、五番にはちょっとがっかりしていた。

高く評価されていることは知っているが、
チャイコフスキーを聴いて、こちらが勝手に期待していたのと違っていただけのことであって、
悪い演奏というわけではない。

昨晩、ブログを書き終ってからクルレンツィスの七番を聴いた。
五番のときと違い、こちらの勝手な期待はもうなかった。

それがよかったのかどうかはなんともいえないが、
出だしから、ぐいっとクルレンツィスのベートーヴェンの世界に引き込まれてしまった。
この衝撃は、クルレンツィスのチャイコフスキー以上だった。

と同時に、なにか近いというふうにも感じ始めていた。
四楽章を聴いていて、カザルスに近い、と気づいた。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]