世代とオーディオ(朝日新聞の記事・その3)
アナログディスクのスクラッチノイズを、どう表現するか。
パチパチ、プチプチ、プツプツ、ブチブチ、ブツブツなどがある。
スクラッチノイズをどう表現するかで、
ある程度は、その人のアナログディスク再生の技倆を推し量ることができるといえば、そうだ。
私の感覚では、ブツブツは問題外である。
そうとうにひどいスクラッチノイズである。
プチプチ、プツプツあたりは、それよりはまだまともだ。
きちんと再生できていれば、プツプツはプップッぐらいになり、
さらにプ、プ、ぐらいにまで変っていく。
なので、朝日新聞の記事中にあったパチパチは、ブチブチほどではないけれど、
けっこう大きなスクラッチノイズという印象だ。
記事に登場する高校生は、かなり大きめのスクラッチノイズがしている状態で聴いているのか。
でも実際のところ、この高校生が《パチパチという音で》と、スクラッチノイズを表現したのは、
焚き火効果と関連してのことなのかもしれない。
焚き火効果とはまったく関係ないのかもしれない。
記事だけでは、そのへんのことはまったくわからない。
いまどきの高校生だから、いい状態でのアナログディスクの音を聴いたことがないのかもしれない。
どう再生するかで、同じディスクのスクラッチノイズが変化していくとは、思ってもいないだろう。
仮にそのことを知っても、《パチパチという音で心が温かくなる》のであれば、
スクラッチノイズを減らそうとは考えないのかもしれない。