MQAのこと、TIDALのこと(その3)
アナログディスク、CDといったパッケージメディア以外で、
音楽を聴くオーディオマニアを蔑視するオーディオマニアがいる。
多いのか少ないのかはわからないけれど、確実にいることは知っている。
そんな人とは、もう接することがなくなっているから、
いまさら確かめる気もないのだが、
そんな人だって、最初に音楽を聴き始めたのは、ラジオだった、という人がいるはずだ。
これは少なくないはずだ。
私と同世代、上の世代となると、ラジオが最初の音楽体験だった、という人はけっこういる。
そういう人でも、なぜかオーディオ歴がながくなると、
アナログディスク、CDといったパッケージメディア以外で音楽を聴く人を蔑視する。
アナログディスク、CDで聴くのが好きというのなら、いい。
けれど、配信で音楽を聴く人を、なぜ蔑視するのだろうか。
TIDALにアクセスすると、ものすごい数のアルバムが表示される。
検索機能があるから、好きな演奏家、音楽をさがすのは、そう大変なことではないが、
検索せずに表示されるアルバムを眺めていると、
中高生のころ、FM誌の番組欄をマーカーをもって丹念にみていたことを思い出した。
といっても、そのころ住んでいた熊本ではFMはNHKしかなかった。
なので、それほど大変なことでもなかったのだが、
番組欄は、文字だけの情報しかない。
TIDALやe-onkyoなどではジャケット写真が、まず表示される。
もちろんカラーである。そのためずっとラクに感じる。
しかも、オッと感じた音楽を、すぐに聴ける。
放送日をじっと待つことはない。
若いころは待つのも楽しかったといえば、そうである。
あのころは映画に関しても、洋画の公開はけっこうまたされたものだった。
TIDALで聴いていると、そんなことも思い出す。