Date: 11月 9th, 2020
Cate: トランス, フルレンジユニット
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シングルボイスコイル型フルレンジユニットのいまにおける魅力(パワーアンプは真空管で・その11)

11月4日のaudio wednesdayでも、グリッドチョーク的ケーブルを試用した。
その10)で書いているように、タムラのA8713の一次側巻線に、
1kΩの抵抗(DALEの無誘導巻線抵抗)と
1000pFのディップマイカコンデンサーを直列したものを並列にハンダ付けした音を聴いてもらった。

ここでも、確かに効果がある。
今回くらいの値だと、効果があるのはなんとなく説明がつくようなところがあるが、
スピーカーのユニットに、数Ωと数pFの抵抗とコンデンサーを接続したときの音の変化は、
どう説明できるのだろうか、といまも迷うところだ。

そうとうに高い周波数では作用しているだろうが、可聴帯域ではほとんど、というか、
まったく特性的には変化ない、といっていい。

電子回路のシミュレーターでも、変化は出なかったそうだ。
けれど音を聴く(聴いてもらう)と、抵抗、コンデンサーの有無による音の違いは、
そうとうにはっきりした もので、一度ありの音を聴いてしまうと、
なしの音は、どこか濁りを感じてしまうし、
人の声を聴けば顕著なのだが、ありの音を聴いた後では、
なしの音は、喉にえへん虫がいるような感じの発声にきこえてしまう。

今回のグリッドチョーク的ケーブルでの音の変化は、
録音の細工的なところが、はっきりと聴きとれる方向への変化だった。

その意味ではモニター的ということになるのかもしれないが、
一般的なモニタースピーカーのもつモニター的なイメージとは、ちょっと違う。
すんなり提示してくれる印象なのだ。

こうなると接続されず開放状態の二次側巻線にも、
このCR方法をやりたくなる。

この比較試聴は、12月のaudio wednesdayの最初のところで行う予定だ。

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