Date: 10月 25th, 2020
Cate: Cornetta, TANNOY
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TANNOY Cornetta(その29)

40年以上前のステレオサウンドは、測定をわりとよく行っていた。
そのころのスピーカーの測定項目には、
ピンクノイズとアナライザーによる残響室での周波数特性があった。

ステレオサウンドでは、これをトータル・エネルギー・レスポンスとして掲載していた。
これが実に興味深い。
当時もそうだったが、いまみてもそうである。

測定の方法とデータの読み方にもあるのだが、
残響室での測定のため波長の長い低音に関しては、
拡散音場がえられなくなるため、200Hz以下の特性は、あくまでも参考程度とある。

それでも200Hz以上の特性をみて、試聴記をみると、
帯域バランスと、このトータル・エネルギー・レスポンスはかなり一致している。

正弦波で測定する、無響室での周波数特性は、
良好な特性を示しているスピーカーシステムであっても、
試聴した印象ではそうでないことが、その当時はけっこうあった。

試聴記の印象からイメージする周波数特性と一致するのは、
トータル・エネルギー・レスポンスであった。

ステレオサウンド別冊HIGH-TECHNIC SERIES 4では、
フルレンジユニットの測定が行われている。

タンノイのHPDシリーズの測定データも、もちろん載っている。
37機種のフルレンジユニットのなかで、
トータル・エネルギー・レスポンスがもっとも優秀なのは、タンノイである。

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