Date: 10月 20th, 2020
Cate: 音楽の理解
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音楽の理解(平均律クラヴィーア曲集、ベートヴェンの後期ソナタ・その5)

先日、「eとhのあいだにあるもの(その6)」で触れているグルダのSACDが届いた。
バッハの平均律クラヴィーア曲集とベートーヴェンのディアベリ変奏曲である。

グルダの平均律クラヴィーア曲集は、CDになってから聴いている。
最初に買ったのがフィリップス・レーベルから出た廉価盤扱いのものだった。
それから五年前に出たリマスター盤、そして今回のSACDを買っている。

リヒテルの平均律クラヴィーア曲集は、最初は日本ビクターのLPを買った。
次に買ったのはSACDである。

グールドの平均律クラヴィーア曲集は、もっと買っている。
CD初期に出たモノから、かなり頻繁に買っている。
SACDも買った。
LPもオリジナル盤を含めて、買っている。

グルダ、リヒテル、グールドの平均律クラヴィーア曲集が、SACDで聴ける。
いい時代になったものだ、とおもう。

グルダ、リヒテル、グールド以外の演奏家による平均律クラヴィーア曲集も、
いくつか買って聴いてきた。
それでもリマスター盤が出たから、といって、買い足して(買い替えて)きたのは、
おもにこの三人だけ、である。

それだけでなく、この十数年、平均律クラヴィーア曲集の新譜は聴いていない、といっていい。
正確には部分的には聴いてたりするのだが、
買ってまできいた演奏家はいない。

平均律クラヴィーア曲集に関するかぎり、
マルタ・アルゲリッチと内田光子が録音してくれるのであれば、
ぜひ聴きたい(買いたい)のだが、それ以外の演奏家となると、ほとんど食指が動かない。

これは歳をとってきたせいなのか、とおもうところもある。
新しい演奏に耳を傾けなくなったのは、精神の老化だ、といわれれば、
反論する気はない。

ということは、おまえは平均律クラヴィーア曲集という曲を、
これ以上理解しようという気がないのか、といわれれば、そうではない、と答える。

私がリマスター盤やSACD(できればMQAでも聴きたいのだが)を聴くのは、
グルダの平均律クラヴィーア曲集、リヒテルの平均律クラヴィーア曲集、
グールドの平均律クラヴィーア曲集を、より深く理解したいがためである。

このことが、平均律クラヴィーア曲集をより理解することになる、と考えている。

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