ベートーヴェンの「第九」(2020年・その後)
パーヴォ・ヤルヴィ/ドイツカンマーフィルハーモニーによる、
12月のベートーヴェンの交響曲全曲演奏は中止である。
予想できていたことだから、そうか、という感想しかない。
パーヴォ・ヤルヴィとドイツカンマーフィルハーモニーによるベートーヴェンは、
十年ほど前に知って、聴いた。
黒田先生がサライに連載されていた「聴く」で、紹介されていたのがきっかけだった。
それで聴きたくなったのだから。
《細部まで精緻でいて、しかもアグレッシヴ(攻撃的とさえいえる積極性)といいたくなるほど、音楽を前進させようとする力に富んでいる》
とあったの憶えている。
そういう「第九」こそ、こういう状況下だから、鳴り響いてほしかった、とおもうだけだ。