タンノイはいぶし銀か(その10)
(その8)へのfacebookへのコメントに、
いぶし銀ときいて思い出すのは、東欧のオーケストラの音、とあった。
レーグナーのワーグナーやブルックナーでもある、と。
いわれてみれば、いぶし銀といえるかもしれない、と思った。
ステレオサウンドで働くようになったばかりのころ、
試聴レコード(まだCDは登場してなかった)で、レーグナーが使われていた。
ドイツ・シャルプラッテンの録音である。
レーグナーのレコード(録音)は、自分では一枚も買っていない。
なので、当時聴いた音を思い出すしかないのだが、
その弦の音をいぶし銀と喩えることにはすんなりと納得できる。
ステレオサウンドの試聴できいたレーグナーは、
私にとって、初めて聴く東ドイツの音であった。
ずいぶん弦の音が違うなぁ、が最初の印象だった。
あのころは、いぶし銀ということについて、いまのように考えてなかったから、
そんなふうに表現することは思いもよらなかった。
ドイツ・シャルプラッテンには、レーグナーのほかに、
スウィトナー、コッホ、ブロムシュテット、ケーゲルなどの録音もある。
アナログディスクではドイツ・シャルプラッテンの録音は、
他にもいくつか聴いているのに、
CDになってからは、ほとんど聴いていない。
どこかで聴いていただろうが、記憶にはっきりと残っていないだけかもしれないが、
まぁ聴いていない、といったほうがいいだろう。
ドイツ・シャルプラッテンのCDを、レーグナーの他に数枚買ってみようかな、と、
コメントを読んで思っていたが、
ここで察しのよい方からからは、またMQAかよ、といわれそうだが、
レーグナーのMQAがあることは、記憶にある。
e-onkyoをあれこれ眺めていた時に気づいていた。
改めて検索すると、ドイツ・シャルプラッテンのタイトルは40ある。
40タイトルの詳細を見たわけではないが、
flac、WAV、MQA Studioで、196kHz、24ビットで配信されている。
レーグナーのワーグナー、ブルックナーもある。
ドイツ・シャルプラッテン、コーネッタ、MQA、
これらの組合せで聴くと、当時の音の記憶が鮮明によみがえってくるのか、
あらたな発見があるのか。