Date: 7月 13th, 2020
Cate: 瀬川冬樹
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瀬川冬樹氏のこと(バッハ 無伴奏チェロ組曲・その3)

その2)へのコメントがfacebookにあった。
瀬川先生のリスニングルームに何度も行かれたことのあるFさんからのコメントだった。

瀬川先生はフルニエのアルヒーフ盤を持っておられた、とのこと。
さらにフィリップスから出ていたのは、フランスのfestival盤であって、
日本だけフィリップス(日本フォノグラム)からの発売だった、ともあった。

そうなのか、それで、フルニエのCDボックスに収録されていなかったか、と納得がいった。
ドイツ・グラモフォン、アルヒーフ、フィリップス録音の全集と謳っているのに、
なぜかフィリップス盤の無伴奏が含まれていなかった。

だからといって、ステレオサウンド 56号でのバッハの「無伴奏」が、
フルニエのアルヒーフ盤のことだと断定できるわけではないのはわかっていても、
やっぱりフルニエだったのか、と勝手に思い込んでいるところだ。

(その2)を書いたあとに、思ったことがある。
56号では、ロジャースのPM510を、
RMTの927Dst、マークレビンソンのLNP2、スチューダーのA68の組合せで、
一応のまとまりをみせた、とあった。

927Dstがトーレンスのリファレンス、A68がルボックスのA740であったならば、
フィリップス盤のフルニエかもしれないが、
ここでは927DstとA68だから、やっぱりアルヒーフ盤なのかも……、と迷っていた。

そのへんのことを(その3)、つまり今回書こうかな、と思っていたところに、
Fさんからのコメントだった。

そうか、アルヒーフ盤か……、と思いながら考えていたのは、
フィリップス盤(便宜上こう表記する)のフルニエは、
1976、77年の録音である。

いまフルニエによるバッハの無伴奏は、アルヒーフ盤以外に、
東京での公演を録音したものが出ている。
1972年の録音が、SACDでキングインターナショナルから出ている。

アルヒーフ盤は1960年の録音。
東京公演のライヴ録音は、フィリップス盤に年代的に近い。

スタジオ録音とライヴ録音の違いもあるのはわかっている。
それでも、この東京公演のフルニエも聴いてみたい、と思うようになった。

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