Date: 7月 2nd, 2020
Cate: Cornetta, TANNOY
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TANNOY Cornetta(その13)

ステレオサウンド別冊「世界のオーディオ」のタンノイ号で、
井上先生が菅野先生との対談で、こんなことを語られている。
     *
井上 ただ、いまのHPDはだいぶ柔和になりましたけれども、それだけに妥協を許さないラティチュードの狭さがありますから、安直に使ってすぐに鳴るようなものではない。現実に今日鳴らす場合でも、JBLとかアルテックなどとは全然逆のアプローチをしています。つまり、JBLとかアルテックの場合、いかに増幅段数を減らしクリアーにひずみのないものを出していくかという方向で、不要なものはできるだけカットしてゆく方向です。ところが、今日の試聴ではLNP2Lのトーンコントロールを付け加えましたからね。いろいろなものをどんどん付けて、それである音に近づけていく。
     *
オートグラフについてのことであり、
このことがそのまますべてのタンノイのスピーカーにぴったりあてはまり、
それ以外の手法はない、ということでもないが、
それでも、昨晩コーネッタの音を聴いていて、確かにそんな感じがする、と思い出していた。

でも、昨晩は、いつものと同じように、
メリディアンの218の出力を、
マッキントッシュのプリメインアンプのパワーアンプ部の入力に接続。
ボリュウムコントロール、トーンコントロールは218でやっていた。

JBL、アルテックを鳴らす場合でも、
トーンコントロールをつけ加えてという手法はもちろんある。

井上先生もそこのところは理解されたうえでの、
タンノイのスピーカー、
特にオートグラフというスピーカーの特質を表現するためのたとえでもある、と思っている。

そして、私にはこのことは、
音の姿勢と音の姿静の違いを、具体的に表わしているとも受け止めている。

音の姿勢、音の姿静」を書いたのは、6月5日。
翌日にコーネッタを落札している。

偶然であるのはわかっていても、
コーネッタを鳴らしてみて、ほんとうにたんなる偶然だったのか、とも思ってしまう。

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