シングルボイスコイル型フルレンジユニットのいまにおける魅力(次なるステップは・その7)
日本人のオーディオマニアのなかには、
低音に関して臆病な人が少なからずいるように感じている、と以前書いた。
そこへfacebookでのコメントには、
西洋人と東洋人(日本人)とでは、低音への感じ方が民俗的に違うのではないだろうか、
そんなことが書いてあった。
たとえば虫の音。
西洋人には、単なるノイズとしか聞こえないのに、
日本人に秋の虫の音をそんなふうには受け取っていない。
この感じ方の違いは、かなり以前から指摘されていることであり、
確か虫の音を聞いている時の脳の活動をみると、
西洋人と日本人とでは違いがある、とのこと。
ところが低音に関しては、そうではないことをずっと以前に読んでいる。
1980年代の終りごろに読んでいる。
記憶がかなり曖昧なのだが、100Hz以下の低音は、
身の危険を感じさせる音ということで、
西洋人も日本人も、脳の同じ部位で感じとっている。
身の危険、つまり死に関係してくることで、
本能的ということで右脳で感知している、ということだった。
ここが虫の音と低音とでは、違ってくる。
そうなってくると、オーディオにおいて低音に臆病な人が、
日本人に多いと感じるのは、環境からくることなのか。
それとも、別の何かが関係してくるのだろうか。
もしかすると、1980年代の598戦争が関係しているのかもしれない──、
そんな考えが浮かんでくる。