Date: 5月 15th, 2020
Cate: High Resolution
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MQAのこと、MQA-CDのこと(その11)

カルロス・クライバーのMQA-CDは、ベートーヴェンの第五番と七番のカップリング、
シューベルトの第三番と八番のカップリングの二枚がある。

どちらもアナログディスクでもCDでも、くり返し聴いてきた。
どちらもおすすめなのだが、
特にシューベルトは、こんなにすごかったのか、と認識を改めるほどである。

MQA-CDは、2.8MHzのDSDマスターを352.8kHz、24ビットのMQAに変換したものだ。
e-onkyoでも、クライバーのベートーヴェン、シューベルトともに配信されている。
こちらは96kHz、24ビットである。

単純に考えれば、MQA-CDのほうがいい、ということになる。
けれどここで考えたいのは、e-onkyoで配信されている音源は、
MQA-CDとは違うプロセスを経ているかもしれない、ということだ。

つまりアナログ録音を一度DSDにして、さらにPCM変換して、というプロセスではないはずだ。
e-onkyoのどこにも詳細な情報はないから推測にすぎないが、
おそらくe-onkyoの音源は、アナログ録音をPCM(96kHz、24ビット)に変換したものだ。

MQA-CDはアナログ録音→DSD(2.8MHZ)→PCM(352.8kHz、24ビット)→MQA、
e-onkyoの音源はアナログ録音→PCM(96kHz、24ビット)→MQA、
確証はないが、こうだと思っている。

もう一つ違いがあって、MQA-CDはMQA Studio、e-onkyoはMQAである。
メリディアンの218はフロントパネルの右端のMQAのLEDが、
青色のときはMQA Studioで、緑色のときはMQAである。

この違いはさほど気にすることはないが、
変換プロセスの違いは、少なからぬ音の違いになっているであろう。

クライバーに限らず、ユニバーサルミュージックのMQA-CDで、
DSDからのMQA化のものに関しても、同じことがいえるはずだし、
そのなかで私にとってクライバーのシューベルトはe-onkyoでも買うことになりそうだ。

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