オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(シルバーのヤマハ C2・その4)
CT7000のポジションに関しては保留するとして、
ヤマハのカセットデッキはどうだろうか。
マリオ・ペリーニによるデザインのTC800は除外する。
その後のヤマハのカセットデッキで本格的なモデルといえば、K1である。
1979年当時、95,000円と10万円を切る価格であっても、
ヤマハのカセットデッキのトップモデルであった。
そして、ここでK1を取り上げるのは、もう一つ理由があって、
シルバーパネルのK1だけでなく、ブラックパネルのK1Bも用意されたからだ。
このことはCA2000、CA1000IIIといっしょに使ってほしいカセットデッキであるだけでなく、
C2との組合せも考えてのカセットデッキなのではないのか。
K1が登場したころには、C2はC2aになっていた。
シルバーパネルのC2は、C2aではない。
いつごろ作られたのか、はっきりしないのだが、
CT7000、K1との組合せを考慮してのシルバーパネルだった可能性もなくはない。
アンプとチューナーの組合せといえば、
ついアンプを先に、というか中心に考えがちだが、
プログラムソースの機器として、コントロールアンプよりも上流に位置しているだけに、
チューナー、カセットデッキの仕上げに、アンプをあわせる、という考えもできる。
そんなふうにしてできあがってきたのがシルバーパネルのC2なのかもしれないし、
ここに書いているようなこととはまったく無関係に出てきたのかもしれない。