STUDER A101 + Pass DIY BA-3(その3)
GASのThaedraを使ったことのある人ならば、
かなり発熱するコントロールアンプだとわかっている。
Thaedraのラインアンプの出力段は、
パワーアンプのドライバー段のみのアイドリング電流を流している。
8Ω負荷で、3W程度の出力だった、と記憶している。
実際にロジャースのLS3/5A(15Ω仕様)を鳴らしたことがある。
いまでもLS3/5Aの最上の音として記憶に残っているほどだ。
どんなパワーアンプでも聴けなかったほどの緻密な音だった。
これだけのラインアンプが、ほんとうに必要だろうか。
くり返すが、理屈からいえば、不必要といえる。
特にThe Goldのような入力インピーダンスが極端に高い場合は、そうである。
にも関らず、そんな理屈を吹っ飛ばすかのような音だった。
よく鮮度の高い音を求めるために、コントロールアンプを省略する、ということがある。
そういう鮮度の高さとは違う、鮮度のよさである。
音がとにかくヴィヴィッドである。
そして表情豊かである。
こういう音の得られるアンプを、218の後にもってきたい──、
218を使うようになってから、そう考えていた。
GASのThaerdaをもってくるのが、手っ取り早い。
けれどThaedraの程度のいいモノは、もう極端に少なくなってきている。
それに、ここを読まれている方の参考にならない。
多少なりとも参考になれば……、と考えると、
やる気のある人ならば追試可能なことにしたい。
入手困難なモノ、パーツは使わない。
スチューダーのA101は、入手困難ではないか。
そういわれそうだが、オリジナルのA101は、時々ヤフオク!に出てくる。
さほど高いわけではない。
私は送料込みで数千円程度で入手した。
eBayにも出ている。
それにGoogleで”studer a101″と検索した人ならば、
A101のキットが出ていることに気づかれているはず。
こちらも高価ではない。
それに回路図も公開されているから、キットに頼らずとも自作も難しくはない。
BA3(Burning Amp Number Three)も、プリント基板がアメリカから入手できる。