Date: 1月 21st, 2020
Cate: High Resolution
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MQAのこと、オーディオのこと(その2)

「比較ではなく没頭を」──フルトヴェングラーの言葉である。

同じ書き出しで、しかも「比較ではなく没頭を」をタイトルにしたものを、
2008年9月に書いている。

オーディオには比較する楽しみが、はっきりとある。
いろんなモノを比較する。

スピーカーの比較もあれば、ほんのわずかな長さのケーブルの比較もある。
それからセッティングの違いの比較もある。

何かをかえれば音はかわるのだから、そこでどうしても比較という行為がいやおうなしにはいってくる。
それを面倒だ、と思うのか、楽しめるのかが、オーディオマニアかどうかなのかもしれない。

それでも「比較ではなく没頭を」を忘れてはならない。
比較することに没頭するのではなく、
没頭できるようになるための比較である。

MQAを、あいかわらず否定する人がいる。
MQAで音楽を聴いていて感じていることが、「比較ではなく没頭を」である。

いまでは、あるアルバムを複数のフォーマットで聴ける。
以前もそうだったけれど、いまの方が数は多くなってきている。

こっちがいい、あっちがいい。
そんなことが、いろんなところで書かれたり、いわれたりしている。

世評が高いのがどれでもいいじゃないか、となれないのだろうか。
自分で聴ける範囲で、もっとも没頭できるのを見つければいいだけである。

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