D/Dコンバーターという存在(その2)
FX-AUDIOのFX-D03J+に手を加えるといっても、
そんなにいろんなことができるわけではない。
上記リンク先に内部写真も公開されている。
部品点数はほんとうに少ない。
少ないからこその、四千円前後という価格でもある。
手を加えるためにバラしてみると、
日本のメーカーではあまりふらないような合理的な造りだな、と感心するところもある。
ネジ一本、これ以上減らせない。
そういうモノであっても、聴感上のS/N比を向上させたい、という目的で眺めれば、
手を加えるところはいくつかある。
1月のaudio wednesdayの前日、つまり大晦日の夜遅くに、
ふと思い立ってFX-D03J+を手を加えては、音を聴いていた。
D/Dコンバーターによって音が変ることは、わかっている。
それでも部品点数がかなり少ないFX-D03J+で、
15分程度で終るようなことを施して、どれだけの音の変化があるのか、
そこに関心があった。
こちらの想像程度なのか、それ以下なのかそれ以上なのか。
結果は、それ以上であった。
夜中だったから、スタックスのヘッドフォンで聴いていた。
コンデンサー型のヘッドフォンではあまり期待できそうにない曲を聴いてみた。
FX-D03J+の、手を加える前と後の音を聴くのだから、
iPhoneを接続しての再生である。
手を加える前のFX-D03J+では、やっぱりこのくらいの鳴り方なのか……、としか思えない音だった。
大口径ウーファーのシステムで、音量をある程度上げてこそ映える曲なのだから、
スタックスのヘッドフォンに、どれだけの期待ができようか……、
そんな認識を、手を加えたFX-D03J+は覆してくれた。