Date: 11月 28th, 2019
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リファレンス考(その10)

1980年代になってから、試聴室のリファレンス機器には、
バランス伝送に対応しているかどうかも重要となってくる。

バランス出力が、アンバランス出力よりも必ずしも、
性能的にも音質的にも優れているとはいえない。

どうやってバランス信号をつくり出しているのか。
それによっては、アンバランス出力のほうが、ずっと音がいいことは意外に多い。

しっかりとバランス信号をつくり出している機器であっても、
受け側のバランス入力が、どうなっているかによっては、同じことがいえる。

バランスだから、アンバランスよりも音がいい、とは必ずしもいえないわけで、
と同時に、アンバランス/バランス入出力がついていたとしても、
そのメーカーは、どちらを基準としているかという問題もある。

そういったことも試聴で確認していくためには、
しっかりとしたアンバランス/バランス入出力をもつコントロールアンプ、
アンバランス/バランス入力のパワーアンプ、
アンバランス/バランス出力のCDプレーヤーなどが必要となってくる。

絶対必要条件ではないが、きちんとした試聴を行おうとするのであれば、
要らない、とはならない。

バランス伝送では、
特にトランスを使ってのバランス伝送ではインピーダンスマッチングをどうするかも重要となる。

出力段の最後にトランスを入れて、バランス信号をつくり出す。
一般的に二次側のインピーダンスが600Ωであれば、
このトランスの出力を受ける側の入力インピーダンスは、原則として600Ωでなければならない。

けれど現実には、そうなっていないことが多い。

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