Date: 11月 12th, 2019
Cate: 世代
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世代とオーディオ(その表現・その6)

オーディオでも、フツーにいい音、という表現が使われているのだろうか。
耳にしたことはある。

といって、私の周りではほとんど使われていない。
けれど人が変れば、フツーにいい音、という表現はよく使われているのか。

そういえば、普通の音、という表現もある。
この普通の音が使われるのは、
どこといって特徴のない音、際立ったところのない音、魅力のない音、
そういった音に対して使われることもある。

一方で、さりげない、なにげない、けれどいい音に対しても、
普通の音という表現は使われる。

そして後者の場合、普通の音を出すのが難しい、というふうにもつけ加えられることがある。
こうなると普通の音は褒め言葉である。

フツーと普通。
こうやって文字で表現すると、カタカナと漢字の違いもあるし、
フツウではなくフツーと、あえてしているわけで、音引きがつくかつかないのか、もある。

フツーにいい音、とはいうが、普通にいい音とは、まずいわない。
普通の音は、それ自体が、いい音である、ということを含んでいる場合があるからだ。

ただ普通の音こそだすのが難しい──、
こういったことをきくと、どのくらいの世代の人がいっているかによって、
私のなかでは、そういうことは、もっと歳をとってからにしようよ、といいたくなることがある。

いいたくなるだけで、いったりはしないし、
コメントに書いたりはしない。

それでも若い人が、普通の音こそだすのが難しい、といっているのをきくと、
若いのだから……、とおっせかいをいいたくなる。
余計なお世話といわれるのはわかっているが、
若いうちにしか出せない音があるのに、
若いうちから「普通の音こそだすのが難しい」といっている人も、
歳をとってから気づくのではないだろうか。

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