境界線(その14)
(その13)で、ネットワークの設置位置を、
スピーカー側からアンプ側へと移動したことによる境界線の変化、
つまりどこまでがパワーアンプの領域で、
どこからがスピーカーシステムの領域なのかについて触れた。
(その13)は、2018年5月に書いている。
この時までは、喫茶茶会記のスピーカーのネットワークはコイズミ無線製だった。
つまり一般的な並列型ネットワークを使っていた上での、
設置位置の違いで、境界線(アンプ、スピーカー、それぞれの領域)についてだった。
その後、喫茶茶会記のネットワークは、私が作った直列型に変った。
設置位置は、コイズミ無線製と同じで、アンプのすぐ側である。
ならば境界線に変化はない、と考えられなくもない。
けれど直列型ネットワークは、その名称が示すように、
帯域ごとのスピーカーユニットを直列に接続する。
つまりウーファーとトゥイーターが直列に接続されたかっこうになる。
こうなると境界線は、並列型ネットワークからさらに曖昧になってくる。
(その13)では、
ネットワークを含めて、ネットワークからユニットまでのケーブルまでが、
パワーアンプの領域と考える、とした。
並列型ネットワークであれば、いまもその点に関しては同じである。
けれど直列型ネットワークとなると、どうなるのか。
同じようにユニットまでのケーブルまでがアンプの領域としよう。
すると、トゥイーターとウーファーを直列接続する一本のワイヤーをどう捉えるか。