Date: 3月 9th, 2011
Cate: 4343, JBL
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4343とB310(もうひとつの4ウェイ構想・その10)

スピーカーの指向特性については、人によって意見が分かれる。
広ければ、直接音に対する壁からの反射による間接音の比率が増えてくるわけだから、
それだけ部屋の影響を受けやすくなる。
それに聴くのは、つねに左右のスピーカーから等距離でいつも聴いているから、
むしろ狭い方がいいくらいだ、という声は、ずいぶん昔からある。

ときには、こんな声もある。
楽器に無指向性のものはないのだから、無指向性スピーカーのどこに意味があるのか、と。

だが、ほんとうに指向特性のいいスピーカー、もっとも優れている無指向性スピーカーは部屋の影響を、
より受けやすいのか。つまりいい部屋でなければ、うまく鳴らないのか。

たとえば以前からあったビクターのGB1や、
比較的新しいところではソリッドアコースティックスの12面体のスピーカーが、
いわゆる無指向性スピーカーと、なぜか呼ばれてきている。

これらは小口径のフルレンジスピーカーを多面体のそれぞれの面にとりつけたものにしかすぎず、
決して無指向性スピーカーではない。
これらのスピーカーを無指向性スピーカーとするならば、確かに部屋の影響は受けやすいだろう。

でも、ジャーマン・フィジックスのDDDユニットのように、水平方向のみではあるが、
真に無指向性スピーカーは、何度か聴く機会があり、セッティングを自由に変えてみることもできた。
だからいえるのだが、DDDユニットは、むしろ部屋の影響を受けにくい。

過去のオーディオの常識にとらわれていると、そうは思えないことだろうが、事実だ。

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