トーンコントロール(その13)
メリディアンのULTRA DAC、218のトーンコントロールと同じカーヴを、
従来のアナログ回路で再現しようとした場合、
複雑な構成になるのかもしれない、となんとなく感じている。
メリディアンのトーンコントロールのカーヴがどういう特性なのか、
測定データを見て確認しているわけでもないし、
どんなことをやっているのかも、まったくとまで、とはいわないが、
知らない、といっていいレベルでしかない。
ただ、そう感じているだけ、である。
アナログ回路で、同じカーヴのトーンコントロールを、
それでも試してみたい、という気持が芽ばえている。
おそらくうまくいかないだろう、と予想している。
カーヴだけは近似のものがつくれても、位相に関する特性は、
DSPを使ったメリディアンのトーンコントロールの特性とは、
大きく違う結果になるはずだからだ。
四十年以上オーディオをやってきている者が、
いまになってトーンコントロールに夢中になっている。
メリディアンのD/Aコンバーターに搭載されているトーンコントロールに夢中になっている。
傍からみれば、オーディオの初心者じゃあるまいし、といわれることだろう。
夢中になっているのは、実際に自分で218のトーンコントロールに触れ、
その音、その効能性を実感しているからである。
218を、D/Aコンバーターとしてオーディオ店で試聴したことのある人はいよう。
オーディオ店での218は、トーンコントロールをどうしているのだろうか。
とにかくメリディアンのトーンコントロールについては、
触ってみて、つまり自身でいじってみて、その音を聴いてほしい、と思う。
その経験がある人は、私が、トーンコントロールについて、
これだけ書いていることに納得されるはずだ。