冗長と情調(余談・「マッチ工場の少女」)
この項の続きを書こうとして思い出しているのが、
1991年に公開された映画「マッチ工場の少女」である。
渋谷のパルコ内の劇場での公開だった。
この映画の監督、アキ・カウリスマキのことは、この映画の公開とともに知った。
何も知らずに観た映画だった。
なぜ、観ようと思ったのか、それすら忘れてしまったが、
「マッチ工場の少女」の衝撃は大きかった。
映画マニアと呼ばれるほどには数を観ていないが、
それでも少なくない映画は観ているほうだろう。
これまで観てきた映画で、こういう映画が観たかった、と思ったのは、
「マッチ工場の少女」が初めてだったし、
「マッチ工場の少女」以上にそう思えた映画は、いまのところ出会えていない。
約70分ほどの、少し短い上映時間である。
「マッチ工場の少女」を観れば、
ここで取り上げた理由がわかってもらえる、と思っている。