Western Electric 300-B(その23)
300Bのプッシュプルアンプの前に作る予定の6F6のプッシュプルアンプは、
本番(300Bのアンプ)のために試しておきたいことがあるからでもある。
昨晩の「オーディオの楽しみ方(つくる・その42)」、
ここでの自作の電源コードの一工夫は、そのまま真空管アンプの内部配線にも使える。
大袈裟、大掛りでもよければ、出力管を含めてヒーターの定電流点火にしたいところだが、
すでに書いているように、ここでの300Bのアンプでは、そこまでするつもりはまったくない。
それでもヒーター(フィラメント)の点火の仕方は、
試したことのない方にとっては想像以上の音の変化だと思う。
真空管アンプ内部には、信号ラインの他に、
電源系も高電圧・小電流の直流、低電圧・大電流の交流とがある。
ここをどう処理するのか。
配線テクニックの腕のみせどころとなるわけだが、
それよりも、周囲のケーブルに影響を与えない、
周囲のケーブルからの影響を受けにくいような方式を採用すべきである。
今回の自作の電源コードの構造は、ずっと以前から試そうと考えていた。
自作の電源コードのヒントは、中学生時代に読んだ技術書の中にあった。
こういう手法があるのか、と思ったし、
オーディオ機器はなぜ採用しないのか、とも疑問に思っていた。
システムコンポーネントの組合せの自由度の高さを、
その方式は少しばかり損うことになる場合もある。
それでもメリットは大きい。
とはいえ、私もずっと頭のなかにあるだけで、手を動かして試してはこなかった。
それを思い出したようにいまごろ実践したのは、いくつか理由がある。