オーディオの楽しみ方(つくる・その42)
自作の電源コードに使用したのは、それほど高価なケーブルではない。
というよりも安価なケーブルである。
なので高純度を誇るケーブルでもないし、
特殊な構造をもつモノでもない。
ごく一般的なケーブルで、一工夫しているだけである。
その一工夫は、周囲のケーブル(電源・信号含めて)に影響を与えない、
影響を受けないを目的としたものだ。
もちろんまったく影響を与えない、受けないわけではないが、
理屈からいっても与えにくい、受けにくいようになっているはずだ。
「手放せない存在になってしまった」といってくれた人のところに、
自作の電源コードは行っている。
いろんなところに持ち歩いて、試されているようである。
先日も、その話をきいた。
とある個人宅に持ち込んだ、とのこと。
たいていのところはラックの裏は、
信号ケーブル、電源コードが複数本ずつあり、
すっきりとしているところのほうが少ないのかもしれない。
そのお宅もぐちゃぐちゃの状態であった。
にも関らず、自作の電源コードは、期待通りの音を出してくれた、とのこと。
オーディオアクセサリーにありがちなのは、
自分のシステムでは非常に効果的で、
冷静に聴いても音を良くしてくれていると自信をもっていえても、
環境の違うところに持っていき試してみると、あれっ? ということは少なくない。
「手放せない存在になってしまった」といってくれた人も、
そういう体験をこれまでにいくつもしてきたそうだ。
特にケーブルはそういう傾向が強い、と私は思っている。
にも関らず、自作の電源コードは、
これまで試してどこででも期待通りの音を出してくれる──、
そのことに感心してくれていた。
電源コードの意図・目的については、まったく話していなかった。
にも関らず、そういう話をしてくれた。