Date: 6月 29th, 2019
Cate: ショウ雑感
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2019年ショウ雑感(その5)

ESD ACOUSTICのシステムは、
ハニワオーディオのシステムをさらに大がかりにした、ともいえる。
ちょうど中国と日本、国の広さが、そのままシステムの規模に当てはまるような感じでもある。

オールホーンの5ウェイシステムで、ユニットは励磁型である。
これだけで拒否反応を示す人もいるだろうし、
中国のメーカーということでも拒否反応、もしくは無視する人もいるかもしれない。

でも、日本のメーカーで、これだけのシステムを開発するところはあるだろうか。
そんなの開発費の無駄──、
そんないいわけをいってしまっているかもしれない。

ESD ACOUSTICは、2017年にできたメーカーだ。
まだ若いメーカーだ。

ハニワオーディオと同じような道を、もしかすると歩んでいくのかもしれないが、
このままさらに突き進んでいくのかもしれない。

ESD ACOUSTICのブースに入ったのは、13時過ぎだった。
その後、ほかのブースをまわって、15時過ぎにもう一度入った。

鳴っていた音は、二回目のほうがこなれていたし、鳴りもよくなっていた。
そうとうに大がかりなシステムだけに、どこがどうとははっきりしたことは何もいえないが、
全体的に、電源を入れても目覚めの遅いシステムのような気がする。

13時と15時のあいだにまわったブースに、ビクターがある。
ウッドコーンの8cm口径のフルレンジスピーカーを鳴らしていた。

ウッドコーンの製品化は大変だったはずだ。
一度中止になった開発を再開しての実用化である。

だから、ビクターのその姿勢に対して否定的、批判的な気持はまったくない。
それでも、私はSX1000 Labや、ME1000、MC-L1000など、
これらの製品を開発してきたビクターを知っている。

それからすると、一抹の寂しさも感じるのだが、
それ以上にESD ACOUSTICの熱量をすぐそばで体感したあとでは、
日本のオーディオ業界は老いていくだけなのか、とつい思ってしまう。

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