Date: 5月 5th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN
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メリディアン 218を聴いた(その6)

メリディアンの218には、脚、電源コード、重しの他にも、もうひとつやっている。
そのもうひとつでの音の変化が、私が予想していた以上に大きかった。

変化量が大きく表れた理由の一つには、
重しを載せていたことも関係してのことだろうと考えた。

だとすれば、と次に考えたのは脚の取り付け位置である。
そう考えたのは、ステレオサウンドにいたころ、
井上先生の試聴で、
スピーカーシステムの下にダイヤトーンのDK5000を使ってチューニングをやってきたからである。

DK5000はカナダ産のカエデを使った、一辺約10cmの角材である。
DS5000用として発売されたが、ステレオサウンドの試聴室ではJBLの4344に常時使っていた。

DK5000による四点支持、三点支持だけでなく、
それぞれのDK5000をどの程度スピーカーシステムの底板に接触させるか、
それによる音の変化、そしてスピーカーシステムの天板の状況との関係性、
それらの経験があったからこそ、218でもまったく同じに捉えたわけだ。

スピーカーシステムのエンクロージュアも、
アンプやD/Aコンバーターのシャーシー、どちらも箱である、六面体である。
六つの面は完全に独立しているわけではない。

天板の振動を抑えようとすると、対面の底板の振動が増える。
振動というエネルギーをどこかでロスさせないかぎり、
片方の面をしっかりとした造りにすれば、どこか弱い面にしわ寄せがいく。

218の天板に重しを載せても、それで天板の制振ができるわけではない。
だから脚の取り付け位置を、脚の直径分内側に寄せた。

たったこれだけでも音は変化する。
その変化の仕方は、スピーカーシステムにおけるDK5000のそれとほぼ同じ傾向を示す。

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