Date: 1月 16th, 2019
Cate: MERIDIAN, ULTRA DAC
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メリディアン ULTRA DACを聴いた(その29)

40年前の、女性ヴォーカルに向くスピーカーといえば、
スペンドールのBCIIにしろ、QUADのESL、それからロジャースのLS3/5A、
他にもいくつか挙げられるけれど、共通していえることのひとつには、
ホーン型ではない、ということがある。

ホーン型スピーカーは、いまではハイファイ用には向かない、
そんな認識が広まっているようだ。

しかもそれはオーディオマニアだけでなく、
メーカー側も、そう考えているところが、残念なことに多数派のようである。

オーディオ評論家もそうである。
とあるオーディオ評論家は、オーディオショウで、
口のまわりに手をあてて、ホーン型はいわゆるメガホンなんですよ、
といいなから声を出して、ホーン臭い音になるでしょう、とやってたりする。

この程度の認識でホーン型を腐している。

ドーム型ユニットの性能向上もあって、
ホーン型の影は薄くなっている。
いったいいつごろからそうなっていったのか。

ふりかえるに、1980年代の終りごろからなのかもしれない。
そこにどういうことが関係してなのか、検証していくことがいくつもあるが、
まずひとつ思い浮ぶのは、CDの普及である。

当時はそんなふうには捉えていなかったが、
ここにきてメリディアンのULTRA DACを二度聴いて、そうなのでは……、と思うようになってきた。

不思議なことにULTRA DACだと、
アルテックの古典的なホーンからホーン臭さが、ほぼ消え去る。

角を矯めて牛を殺す的な音で、そんなふうにしているのでは、まったくない。
ホーンの良さを積極的に活かしながらも、ホーン臭さが、ほぼないように感じる。

一度目は不思議だった。
たまたまなのかとも思ったりもした。

二度目に聴いて確信した。

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