マリア・カラスとD731(その1)
マリア・カラスのCDだけを聴く四時間だった。
集中してマリア・カラスを聴いたことは、いままでやってこなかった。
昨晩のaudio wednesdayに来てくれた人たちが楽しんでくれたのかどうかはきかなかったが、
私自身は楽しかった。
退屈するかも……、と少しは思っていた。
でも杞憂だった。
今回、セッティングでいままで試してこなかったことをやった。
実験的なことなため、すぐ元にもどせるようにと、
見た目は少し手抜きのところがあった。
その効果はあったので、次回以降できちんと仕上げる予定ではあるが、
そんなことをやっても、昨晩のaudio wednesdayには、
メリディアンのULTRA DACがないんだなぁ……、と胸の裡でつぶやいていた。
CDプレーヤーはスチューダーのD731。
前回、トランスポートとした使っている。
ULTRA DACの存在があるかないかの違いである。
大きな音の違いがあるのは、音を出す前からわかっていた。
それでも前回、D731単体の音出しからULTRA DACと組み合わせての音との違いよりも、
今回のULTRA DAC不在の音の違いが、ずっとずっと大きく感じられた。
四週間すぎてなお、これほど違いを感じるのか……、とも思っていた。
マリア・カラスの「カルメン」ももちろんかけた。
「ノルマ」から「Casta Diva」もかけた。
そして後悔していた。
前回、ULTRA DACがあったときに「Casta Diva」を聴かなかったことを。