BBCモニター、復権か(音の品位・その6)
ステレオサウンド 54号の特集に登場したスピーカーシステムで、
音の品位に関して、瀬川先生と菅野先生の意見が食い違っている機種は、他にもある。
エレクトロボイスのInterface:AIIIとInterface:DIIにおいては、
瀬川先生はInterface:DIIの方を高く評価され、
Interface:AIIIに関しては力に品位が伴っていない、と。
一方菅野先生は、どちらのエレクトロボイスも評価されている。
Interface:AIIIの力に品がないとは聴こえなかった、といわれている。
グルンディッヒのProfessional BOX 2500も、
エレクトロボイスの二機種、どちらも私は聴く機会がなかった。
なのではっきりしたことはいえないのだが、
もし新品に近い状態の、これらのスピーカーシステムを聴くことがあったとしたら、
音の品位に関しては、瀬川先生寄りのところに、私の印象はあるのではないか、と思う。
これが音の品位ではなく、音の品質ということだったら、
あまり食い違いは起こらないずだ。
なのに品位ということになると、ここに挙げた機種以外にも微妙な違いが感じられる。
それでいて、たとえばスペンドールのBCII。
54号には登場していないが、この素敵なスピーカーに関しては、
菅野先生も瀬川先生も、音の品位に関しては一致している。
あまり古いスピーカーばかりに例に挙げても、
イメージがまったく涌かない、という人も少なくないだろう。
ならばB&Wの800シリーズはどうだろうか。
ステレオサウンドでも高い評価を得ている。
優秀なスピーカーの代表格のようにもいわれている。
私も、優秀なスピーカーだとは思っている。
けれど、このスピーカーの音には、品位があるのだろうか、と思うことがある。