Date: 5月 29th, 2018
Cate: 数字
Tags:

300(その5)

真空管時代からアンプメーカーであったマッキントッシュでも、
それだけ歴史が長いだけに、真空管アンプよりも半導体アンプの数が多い。

すべてのマッキントッシュのアンプを聴いているわけではないが、
数あるマッキントッシュの半導体アンプのなかで、
いまも欲しいと思うのは、コントロールアンプならばC27、
パワーアンプならばMC2300の二機種である。

といってもC27とMC2300を組み合わせて鳴らそうとは、まったく思っていない。
コントロールアンプ単体としてC27に、
パワーアンプ単体としてMC2300に、それぞれに違う魅力を感じている。

C27はパネルフェイスと型番からわかるようにC26の改良型ともいえる。
C28の改良型のC29が登場したためだろうか、C27はあまり注目されてこなかったように感じている。

《現代アンプの純度とは異なった、井戸水の自然さを感じさせる音だ》
井上先生が、ステレオサウンド 47号に書かれている。
この簡潔な文章のとおりの音がする。

マッキントッシュらしからぬみずみずしい音がする。
C27は、アンプ部(片チャンネル)のトランジスターの数は八石である。
イコライザーアンプ、トーンコントロールつきのラインアンプ合せての八石である。

トランジスターの数が少ないから、シンプル・イズ・ベストでみずみずしい音が聴ける──、
などとは思っていないが、1978年登場のアンプとしては、思い切った回路構成といえる。

MC2300は、そういうわけにはいかない。
回路図を見ていないのではっきりしたことはいえないが、
出力段のパワートランジスターの数だけで八石を上回ってそうである。

MC2300の音は、まったくみずみずしくない。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]