Date: 7月 11th, 2019
Cate: 使いこなし
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使いこなしのこと(ステレオゆえの難しさ・その4)

左右のスピーカーから等距離の位置で音を聴くわけだが、
あえて大きく左右どちらかに大きく動く。

どのくらいかというと、スピーカーの外側まで移動して音を聴く。
つまりスピーカー・エンクロージュアの側面が正面にみえるくらいに移動する。

スピーカーシステムによるのだが、意外にいい雰囲気の音を聴かせてくれることがある。
そういうスピーカーはエンクロージュアの側面を叩いてみると、いい響きのするモノが多い。
スピーカーユニットからの音とエンクロージュアからの輻射、
その比率が正面で聴くのと、ここまで大きくずれるのとでは、大きく変化する。

こんなことをやる理由は、エンクロージュアから輻射されている音(場合によっては響き)を、
意識的に確認してほしいからである。

特にフロントバッフルの面積があまりなく、
奥行きの長いエンクロージュアの場合、
スピーカーの振りによる音の変化(響きのまざりぐあいの変化)は、けっこう大きい傾向にある。

エンクロージュアからの輻射音は、極力聴きたくない、という考えの人もいる。
エンクロージュアの側面が聴取位置からほとんど見えないようにセッティングしたとしても、
側面からの輻射がなくなっているわけではないし、
側面からの輻射は、側壁との距離次第では、そういう設置であっても無視できるわけではない。

左右のスピーカーの中央寄りの側面同士の干渉も起っていると考えるべきである。
スピーカーの振りの角度を調整していくということは、
そういう要素を変えていることでもある。

いま行っている調整は、何を変化させているのかを少しでも明確にするためにも、
二本のスピーカーの中央から外れた位置で、
しかも大きく外れた位置での音、というより響きに注目して聴くことは、
意外なヒントに気づくことだってある。

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