Date: 11月 5th, 2017
Cate: 組合せ
Tags:

スピーカーシステムという組合せ(その12)

スピーカーシステムを自作する人で、
ネットワークも自身で設計し組み立てている人は、どのくらいの割合なのだろうか。

1970年代まではスピーカーユニットが、各社から出ていた。
日本のメーカーもけっこうあったし、海外のメーカーも多かった。

ユニットの種類も多かった。
ホーン型は、特にそうだった。
ネットワークも各社から出ていた。

JBLのユニットで自作する人は、大半がJBLのネットワークを使っていた、と思う。
アルテックにはアルテックのネットワーク、
オンキョーにはオンキョーのネットワーク……、というように選択していた。

それでも自作の醍醐味は味わえるが、ネットワークも手がける人もいたはずだ。
だからこそコイルやコンデンサー、アッテネーターといったパーツも販売されていた。

自分でネットワークを設計しようとなると、カットオフ周波数、スロープ特性をどうするのか。
自作であれば、試作と試聴を重ねながら、聴感上の好ましいポイントを探っていく。
そのためにはコイルにしてもコンデンサーにしても、さまざまな値を必要となる。

これは想像以上に手間のかかることである。
ならばマルチアンプドライヴにすれば、
エレクトリッククロスオーバーネットワークのスイッチで、
クロスオーバー周波数、スロープ特性を変えられる。

パワーアンプの数は増え、システムとしては大がかりになっても、
試行錯誤のためには、マルチアンプドライヴが向いてそうだ、と誰だって思うだろう。

私も学生のころは、そう思っていた。
けれど実際のスピーカーシステムの難しさを知るにつれ、
考え方は少し変ってきた。

エレクトリッククロスオーバーネットワーク(チャンネルデバイダー)では、
カットオフ周波数を低・高域個別に設定できる仕様のモノが意外に少ないからだ。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]